こんな宣伝文句にはご注意を
人によって何に劣等感を感じるかに違いがあると思いますが・・・
生まれ育ちや容姿などは、変えることができないので、努力の範囲で変えることができることについてお話します。
私はファッション関連のことに劣等感があります。母がファッション関係の仕事をしていた人だったので、もしかしたら私の劣等感は、幼い頃からあったのかもしれません。素敵な着こなしができるようになれれば・・・とずっと思っていますが、元々お化粧にも洋服や小物にも興味がないので、ファッションセンスを磨くことができないまま、歳をとってしまいました。
大学時代は、大学が田舎にあって、学生寮から自転車で通っていたうえ、毎日部活に励んでいたので、大学の授業にもスポーツウェアで通っていた私は、「ブランド」と言う言葉さえも、大学4年生になるまで知りませんでした。
大学4年の夏休みにイギリスに英語研修に行って、その帰りにフランスとか、イタリアに寄ったのですが・・・そのとき初めて「ルイヴィトン」とか「グッチ」という名前を聞きました。「それ何?」って同じツアーの人に訊いたら、「えっ?知らないの?」とビックリされ、恥ずかしかったのを覚えています。
もうひとつ、大学時代に劣等感を感じていたのは、英語力でした。大学に入学するまでネイティブスピーカーに会ったことがなかった私は、都会の学校で幼い頃から生の英語に接してきた人たちや帰国子女の英語力が自分とは雲泥の差であることを知って、生まれと育ちでこうも差があるのか・・・と涙。
「大人になってからでも、彼らの英語力に追いつけるのだろうか・・・・」と思いましたが、英語の勉強が好きだったので、どうにか劣等感を克服したいと思って、専門の学科以外に、英語学や英文学の授業も受けたのですが、英語ペラペラの人たちと一緒に授業を受けるのは、本当に辛かったです(先生にあてられないように、教室の後ろの方に隠れて小さくなってました)。それでもめげずに、長い間ずっと英語の勉強を続けてきました。
今の私しか知らない人は、英語が話せる私のことしか知らないと思うのですが、私にも、英語で質問されると頭が真っ白になって何も答えられない時期があったんです。
ファッションと英語に関してお話しましたが、同じ時期に劣等感を感じたこの二つを比較して思うのは、自分が本当に好きなこと、興味のあること、上達したいと強く思っていることに関しては、努力が苦にならないので、時間はかかるかもしれないけど、少しずつ努力をしているうちに、劣等感を克服できる、ということです。
私の場合にはファッションに関しては、劣等感はあっても、興味がないので、ファッションセンスのある人のことが羨ましいですが、そのせいで自分が辛い思いをすることはなく、むしろ、こういう自分が自分だと開き直って、オシャレをしなければならない時だけ、ファッションセンスのある人にアドバイスをしてもらったりしています。
長文になってしまいましたが・・・「好きなことなら努力できる。努力すれば時間はかかっても劣等感を克服できるときがくる」というのが、私からのメッセージです。「努力しなくても・・・できるようになる」というのは、「それが真実ならどれだけ楽か」と思いますが、たいていの場合、商品を買ってもらうための宣伝文句ですので、ご注意を。
努力は必要ですが、「努力=悪」ではないので、努力すること自体が楽しいと思えることを見つけてくださいね。