コロナ禍初めての旅行中です

前回、「あと7500日の人生だとしたら」というお話をしました。
実は今、オーストラリアのクイーンズランド州のマグネティック島に来ています。コロナ禍になって初めての旅行です。夫婦で国内旅行するのも初めてです。今までは、日本への帰省と海外出張を毎年していたので、その際に小旅行を楽しんでいたのですが、コロナ禍で海外への渡航禁止がまだまだ続きそうなので、国内旅行をすることに。

旅行中の写真や動画を、インスタにアップしていますので、ぜひご覧くださいね。(野生のコアラを初めて近くで見ましたよ!オーストラリア人の夫にとっても、初めての経験)

火曜日の夕方に着いて、早めに夕食を終えて宿に戻り、寝るには早すぎたので、YouTubeで見つけたPromise to Nakuhitoという映画を観ました。そうしたら、横浜流星主演の『愛唄』でした。余命3か月と宣告された主人公の90日間の生き方を中心に展開するストーリーです。

その翌日の水曜日は、海で泳いだり(海水が冷たくて私は泳がず)、散策(11Km歩きました!)したりしたのですが、ビーチで出会った女性に声をかけたら、その人は、余命宣告をされ、NSW州から2年前に引っ越してきたとのことでした。「家のすぐ前がビーチで、毎日泳げて幸せだ」と言っていました。水着を着ていたので、手術痕で、乳癌だとすぐにわかりましたが、もし手術痕が見えなかったら、余命宣告された人だとは思わないぐらい、明るくて元気な人でした。

オーストラリアの人って、人目をあまり気にしないので、手術痕を隠したりしないんですよね。盲腸の手術痕が恥ずかしくて劣等感があった私は、オーストラリアに住み始めたときに、周りのオーストラリア人が、そういうのを全く気にしないことを知って、本当に心が軽くなりました。

話が少しそれましたね・・・

午後、宿に戻り、プールサイドで勉強しようと思ってプールに行ったら、そこに65歳ぐらいのご夫婦がいました。話をしたら、ご主人が皮膚癌で余命宣告を受け、キャンピングカーで国内旅行を楽しんでいるとのこと。夫婦で一緒に過ごせる残された時間をエンジョイするために旅行しているのだそうです。

・・・というわけで、私が自分の余命のことを真剣に考えたためなのか、単なる偶然なのかわかりませんが、『愛唄』を観て、余命宣告されて今という時間を大切に生きている人に二人出会い、「人の命って何なんだろう?」「充実した人生って何なんだろう?」「自分が余命宣告されたら何をするだろう?」・・などなど、いろんなことを考えるチャンスをいただきました。

余命宣告を受けた人の場合は、たとえそれが3か月でも、残された3か月をどう生きるか選択する自由がありますが、今日や明日に突然この世を去らなければならなくなることもあります。

だからこそ、「今」という時間を大切にしたいなあと思いました。コロナ禍で世界中の人たちが苦しんでいる中、心のどこかに、平然と旅行をしている自分に罪悪感があったので、もしかしたら今回の経験は、「この旅行を楽しんでいいんだよ。今の時間を大切にしなさい」という私へのメッセージだったのかもしれません。